生食ロックとは?ヘパリン不要論の根拠と現場で迷わない正しい手順

生食ロックとは?ヘパリン不要論の根拠と現場で迷わない正しい手順

生食ロックとは?ヘパリン不要論の根拠と現場で迷わない正しい手順について見逃せない 理由を厳選して解説いたします。

Q1:生食ロックに使う生理食塩液の推奨液量は何mLが適切ですか?
A1:末梢静脈留置針の場合、通常は3〜5mLが推奨されます。留置針と延長チューブの死腔量(約0.5〜1.0mL)の最低2〜3倍を満たす必要があるためです。ただし、抗生剤投与後や高カロリー輸液、血液製剤の投与後は、内腔の残留物を完全に洗い流すために10mLでの十分なフラッシュが推奨されます。

Q2:陽圧ロックの際、シリンジを最後まで押し切ってはいけない理由は何ですか?
A2:シリンジのプランジャ(ピストン)を一番奥まで強く押し込むと、ゴム栓の弾性によってピストンが一瞬だけ跳ね返り、カテーテル内に強力な陰圧(吸い込み現象)が生じます。この瞬間に血管内の血液が先端に引き込まれ、血栓形成の原因となります。必ず0.5〜1.0mLを残した状態で注入圧をかけながらクレンメを閉じるか、シリンジを外してください。

Q3:点滴を使っていない留置針は、何時間ごとに生食ロックを行うべきですか?
A3:間欠投与を行わずルートキープのみを行っている場合、8〜12時間ごと(1日2〜3回)の定期フラッシュが一般的です。ただし、留置期間そのものが長引くほど静脈炎や感染のリスクが高まるため、不要になったルートは速やかに抜去することが感染管理上の最善策です。

Q4:生食ロックをするとカテーテルが詰まりやすいと感じるのはなぜですか?
A4:その多くは「生食」の性質ではなく、フラッシュ手技の不備が原因です。等速でゆっくり押すだけのフラッシュでは内壁の汚れが落ちず、またクランプのタイミングが遅れて血液が逆流しているケースがほとんどです。「小刻みに押すパルスフラッシュ」と「注入しながらクランプする陽圧手技」を正しく実践すれば、ヘパリンと同等の開通性を維持できます。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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