Q1:蜘蛛に噛まれて水ぶくれができてしまいました。針などで潰してもいいですか?
A1:絶対に潰してはいけません。水ぶくれの皮膜は、傷ついた深部組織を外部の雑菌から守る最高の天然バリアです。故意に破ると、常在菌や土壌菌が創部へ入り込み、化膿や蜂窩織炎といった重い二次感染を引き起こします。破れそうな場合は患部に清潔なガーゼをふんわり当て、できるだけ速やかに皮膚科を受診して無菌的な処置を受けてください。
Q2:就寝中に噛まれたようで犯人の蜘蛛が見当たりません。受診しても大丈夫ですか?
A2:まったく問題ありません。臨床現場では「何に噛まれたか分からない」状態で搬送される患者の方が圧倒的多数です。医師は刺咬痕の形状(2つの点状出血があるか等)、腫れの広がり方、リンパ節の反応、自覚症状の推移から毒素の種類を逆算して診断します。蜘蛛を特定できなくても、躊躇せず受診してください。
Q3:蜘蛛に噛まれた痕が1ヶ月経っても赤黒いしこりとして残っています。後遺症でしょうか?
A3:毒素による強い炎症反応によって皮下組織がダメージを受けると、「炎症後色素沈着」や「皮膚線維腫(良性のしこり)」として痕が数ヶ月〜半年以上残ることがあります。特にカバキコマチグモなどの組織融解毒を受けた場合、瘢痕化に時間を要します。ただし、硬いしこりが徐々に巨大化している、押すと強い痛みが走る、あるいは膿が出ている場合は、内部で異物肉芽腫や潜在的な感染症が起きている可能性があるため、形成外科や皮膚科でのエコー検査をおすすめします。