紙面を埋めていくなかで、最大の関門となるのが「答えがわからない」「二重マスの文字を拾ったのに意味の通る言葉にならない」というトラブルです。この壁にぶつかったとき、読者が陥りがちな盲点が2つ存在します。
第1の盲点は、マス目の交差部分における「促音・拗音(っ、ゃ、ゅ、ょ)」と「清音・濁音」の扱いルールです。日本の新聞クロスワードの通例として、小さな「っ」や「ゃ」は大文字の「つ」「や」としてマスに書き込むのが鉄則ですが、長音符(ー)の有無や濁点の扱いによって、交差する単語の整合性が崩れてしまうケースが多発します。「自分の知っている単語に無理やり当てはめた結果、直交するカギが破綻する」という現象は、愛好者の間でも典型的な失敗例として報告されています。
第2の盲点が、最終解答となる二重マスの言葉の並べ替え(アナグラム)です。中日新聞の日曜版懸賞では、二重マスの文字をそのまま左から読むだけでは正解にならず、文字を並べ替えて特定のキーワードを導き出す「並べ替え方式」が頻繁に採用されます。拾い出した文字が例えば「ス・ト・ラ・ク」となった場合、そのまま書き送るのではなく、「アラスカ」「クラス」「ラスト」など、問題文のテーマに沿った言葉へと再構成しなければなりません。ここでの先入観が、正解目前での挫折を招く最大の要因です。