日々の施術において筆を最も長持ちさせるメンテナンスは、溶剤を使わないクリアジェル筆洗い(共洗い)です。カラーチェンジ時や施術終了後に行うべき黄金ステップを具体的に解説します。
- ペーパーによるフラットオフ:施術が終わったら、キッチンペーパーを二つ折りにし、毛先を挟んで根元から先端へ向かって優しく引き抜きます。この際、毛束を横に擦ったり、強い力で引っ張ると口金の接着が緩むため、あくまで「ジェルの厚みをペーパーに移す」イメージで2〜3回滑らせます。
- クリアジェルによる顔料の吐き出し:パレットの上に、安価なベースジェルやミキシングジェルを小豆大ほど出します。筆先を寝かせ、クリアジェルの上で表・裏と滑らせながら、毛束の奥深くに残ったカラージェルの顔料をクリアジェル側に移し替えます。
- 再度ペーパーオフと形状復元:濁ったジェルをペーパーで優しく拭い取ります。ペーパーにカラーの色移りがなくなるまで、この工程を2回ほど繰り返します。
- 適度なジェルを残してパッキング:完全に乾燥させるのではなく、少量のクリアジェルを毛全体に馴染ませたまま、指先で穂先をスッと薄く整えます。ジェル自体が毛先のキューティクルを保護するバリアの役割を果たします。
赤や黒、ラメ入りの微粒子ジェルを使用し、どうしても毛束の奥から色素が抜けきらないケースに限り、ジェルブラシクレンザーの使い方を実践します。小さなダッペンディッシュ(ガラス小皿)に底から5ミリほどクレンザーを注ぎ、筆先を底に押し付けないよう注意しながら左右に優しく泳がせます。汚れが浮き出たら直ちにペーパーで吸い取り、最後に少量のクリアジェルを馴染ませて毛先の乾燥を防ぐ工程を忘れてはなりません。