保育現場において秋の風物詩となっているのが、保育園敬老の日ハガキ製作の総仕上げとして行われる敬老の日ハガキポスト投函保育です。散歩のカリキュラムを兼ねて、園児たちが自作のハガキを握りしめ、近隣の郵便ポストまで歩いて自らの手で投函口に落とし込む体験は、社会参加と感謝の気持ちを体感的に学ぶ優れた情操教育として定着しています。
関東圏の認可保育所に勤務する主任保育士は、現場の様子を次のように語ります。「普段は遠方に住んでいて、敬老参観やお遊戯会にどうしても来られないおじいちゃん・おばあちゃんがいらっしゃいます。ハガキ製作は、そうした家庭環境の差に関係なく、すべての祖父母へ平等に感謝を届けることができる唯一無二の行事です。子どもたちがポストの投函口に背伸びしてハガキを落とし、『届きますように』と手を合わせる姿は、製作以上に価値のある教育的瞬間だと感じます」。
受け取った側の反響をSNSや実態アンケートで検証すると、届いたハガキの約7割が「冷蔵庫の扉にマグネットで貼られている」あるいは「フォトフレームに入れてリビングの棚や仏壇の前に飾られている」という事実が判明しました。一般的な郵便物のように引き出しに仕舞い込まれるのではなく、日常の動線上に長期間掲示されるシンボルとなっている点は、この製作物が持つ独特の影響力を物語っています。