「相手の同意を得ずに録音した音声は、裁判で使えないのではないか」「逆に訴えられるのではないか」という不安を抱く方は少なくありません。しかし、日本の司法実務において、会話の当事者による秘密録音は原則として違法とはみなされず、民事訴訟における証拠能力も広く認められています。
過去の判例でも、相手を脅迫・欺罔して無理やり発言させたような「著しく反社会的な手段」で得られたものでない限り、パワハラやセクハラ、不貞行為の慰謝料請求、不当解雇の撤回を求める労働審判において、録音データは決定的な証拠(決定打)として採用されてきました。
証拠能力をさらに強固にするためには、録音ファイルの日時情報(タイムスタンプ)を正確に保ち、録音前後の状況や相手の発言内容を克明に記した「日報形式のメモ」を併せて残しておくことが重要です。客観的な音声と詳細な日記が一致することで、言い逃れの余地を完全に封じる証拠体系が完成します。