日本には、これまで紹介した代表的な和風月名以外にも、手紙の時候の挨拶や俳句の季語として用いられる多彩な「月の異称」が存在します。
たとえば1月なら、年の始まりを祝う「初春月(はつはるづき)」「孟春(もうしゅん)」「太郎月(たろうづき)」。3月なら桜の花が咲く「花見月(はなみづき)」「桜月(さくらづき)」など、直感的に季節の情景が浮かぶ雅な呼び名が数多く残されています。
また、厳しい寒さを迎える12月には「師走」のほかに、1年の最後の月を意味する「極月(ごくげつ・ごくづき)」「限りの月(かぎりのつき)」「窮月(きゅうげつ)」といった呼び名もあります。ビジネスメールの時候の挨拶や手紙の結び、SNSの投稿などにこうした別称をさりげなく添えるだけで、文章全体の品格と風情が一段と引き立ちます。