女優としての地位を不動のものとした代表作といえば、1996年に放送されたフジテレビ系の名作テレビドラマ『白線流し』だろう。過酷な受験勉強や青春の葛藤を描いたこの作品で、彼女は主人公たちの通う高校の教員・橘乃里子役を熱演した。
生徒たちを静かに見守る理知的な美しさと、ふとした瞬間に漂わせる大人の憂い。当時20代半ばだった彼女が魅せた静けさの中にある情熱は、作品全体に深い奥行きを与えた。撮影現場では、若手キャスト陣のお姉さん的存在として常に穏やかに現場を和ませていたという秘話もある。言葉数を削ぎ落とした静かな芝居だからこそ、視聴者の胸に鋭く刺さる名演となった。