インターネット上の検索トレンドや旅行系掲示板では、「等々力渓谷は現在、全域が立ち入り不可で観光できない」といった極端な誤解が一部で拡散されています。しかし、これは明確な事実誤認です。
閉鎖されているのはあくまで等々力渓谷の谷沢川自然環境を間近に歩く「崖下の低地遊歩道」であり、武蔵野台地の高台に位置する関連施設は現在も息づいています。川沿いを歩行することは叶いませんが、崖の上から渓谷の木々を見晴らす景観は損なわれていません。
また、谷沢川のせせらぎが長い年月をかけて形成した渓谷地形は、都内でも極めて特異な生態系を守るシェルターとしての役割を果たしています。立ち入りを制限している期間は、傷んだ地盤と樹木が自生力を取り戻すための「自然休養期間」としての側面も持ち合わせており、都市景観の保全という観点からも大きな意義を持っています。