西城秀樹の楽曲群には、制作陣との化学反応によって生まれたスリリングなエピソードが満載です。
初期のブレイクスルーとなった『情熱の嵐』の絶叫スタイルは、作詞家・たかたかしと作曲家・鈴木邦彦のタッグにより生み出されました。間奏で繰り出される情熱的な咆哮は、当時の歌謡界において前例のないアプローチであり、客席からの熱狂的なレスポンスを呼び起こす画期的な仕掛けとなりました。
続く『傷だらけのローラ』では、作曲家の馬飼野康二がドラマのワンシーンを思わせる壮大なオーケストレーションを構築。膝をついて苦悶の表情で歌い上げるスタイルは賛否両論を巻き起こしながらも、第16回日本レコード大賞・歌唱賞を受賞する快挙を成し遂げました。
また、1983年のヒット作『ギャランドゥ』は、シンガーソングライターのもんたよしのりが作詞・作曲を手掛けたロック色の強いナンバーです。耳に残る「ギャランドゥ」というフレーズは、もんた氏が閃いたスキャットのような造語でしたが、秀樹のワイルドなボーカルと融合したことで強烈なインパクトを残し、後には流行語として定着するほどの広がりを見せました。