大浴場に入れない人々への実質的な救済策となっているのが、客室露天風呂や貸切風呂の存在だ。誰の目も気にせず温泉を堪能できるこのスタイルは、現在空前のブームを迎えている。しかし、ここには「経済的格差」という新たな問題が横たわる。
客室露天風呂付きのプランや貸切風呂の利用料は、一般の大浴場利用に比べて遥かに高額だ。結果として、身体的・文化的な理由で大浴場を使えない人々が、温泉を楽しむためにより多くの金銭的負担を強いられるという不条理が生じている。誰もが平等に湯の恩恵を受けられる社会とは程遠いのが現状だ。