野縁とは?野縁受け・胴縁との違いやピッチ基準を現場目線で徹底解説

野縁とは?野縁受け・胴縁との違いやピッチ基準を現場目線で徹底解説

野縁とは?野縁受け・胴縁との違いやピッチ基準を現場目線で徹底解説についての疑問解決ガイドをご紹介します。

一般的な認識として「天井下地は単にボードを吊るしているだけ」と思われがちですが、防災工学および建築基準法の観点から、その役割は見直されています。

東日本大震災をはじめとする大規模地震において、体育館や空港、大型商業施設の天井が大規模に崩落した事故を受け、国土交通省は建築基準法施行令を改正し、いわゆる「特定天井」(高さ6m超、面積200㎡超、質量2kg/㎡超などの吊り天井)に対する厳格な耐震基準を法制化しました。

在来の野縁構造は垂直方向の荷重を支える設計が基本でしたが、大地震の横揺れが加わると野縁受けと野縁のクリップが外れ、連鎖的に天井全体が脱落することが判明したためです。現代の大規模改修や新築では、野縁受けと野縁を強固にねじ固定する耐震クリップの採用や、斜めブレース(補強材)の設置、壁と天井の間にクリアランスを設ける工法が標準化されています。

住宅規模であっても、「胴縁の余り材を天井の野縁として代用する」という行為は危険です。胴縁は厚みが15mm〜18mm程度と薄く、天井ビス(長さ25〜28mm)を打ち込むと先端が突き抜け、十分な引き抜き耐力が得られません。用途に応じた正規寸法の部材選定こそが、住まいの生命線を守る前提となります。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。