サンタクロースの起源を辿ると、4世紀の小アジア(現在のトルコ・ミュラ)で司教を務めた実在の人物、セント・ニコラウスに行き着く。貧困のために身売りを迫られた娘たちの家に、夜密かに煙突から金貨を投げ入れ、それが暖炉脇に干してあった靴下に入ったという逸話はあまりにも有名だ。
彼の記憶はオランダの「シンタクラース」伝承となり、大西洋を渡ってアメリカで赤い服と白ひげの陽気なおじいさんへとリデザインされた。宗教的聖人からグローバルなアイコンへの変遷を経てもなお、「見返りを求めずに他者を喜ばせる」という根底のフィロソフィーは微塵も揺らいでいない。