ホツマツタエとは何か?ヲシテ文字の謎と記紀との違い・偽書論争の真相

ホツマツタエとは何か?ヲシテ文字の謎と記紀との違い・偽書論争の真相

ホツマツタエとは何か?ヲシテ文字の謎と記紀との違い・偽書論争の真相とはどのようなものなのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。

『古事記』『日本書紀』とホツマツタエを比較した際、最も読者を驚かせるのが神々の描写とジェンダーの相違です。国家的な正史として編纂された記紀と、ホツマツタエに描かれる伝承には、以下のような構造的ギャップが存在します。

比較項目ホツマツタエ(秀真伝)記紀(古事記・日本書紀)編集部の見解・分析使用文字ヲシテ文字(表音・表意を兼ねる神代文字)万葉仮名・漢文(漢字)漢字以前の国字存在を前提とするか否かの根本差。最高神の性別アマテル神(男性神)/12人の后を持つ天照大御神(一般に女性神とされる)記紀成立期(持統天皇期)の政治的意図の有無が論点。トヨケ神の立ち位置アマテルの外祖父・師匠(ヒタカ国を治める)豊受大神(食物・穀物の神)ホツマでは東北地方に高度な政治拠点があったとする。世界観・倫理観「トの教え」(調和・自然倫理・言霊重視)皇統の正統性主張・神話的叙述儒教・仏教の道徳観とは異なる独自平和思想。

記紀において天照大神は「高天原を統べる太陽の女神」として位置づけられますが、ホツマツタエにおける「アマテル神(天照神)」は実在した男性の指導者として描かれます。正妃であるセオリツヒメ(瀬織津姫)をはじめとする12人の后を迎え、地上で民を教え導いた人間味あふれるリーダー像が提示されているのです。

伊勢神宮の外宮に祀られる「トヨケ神(豊受神)」の描写も特異です。記紀では食物神としての側面に留まりますが、ホツマツタエでは東北・日高見国を統治した賢人であり、アマテル神の教育係・外祖父として最高峰の知恵者として登場します。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。