荷物が届いているはずなのに、なぜ購入者は評価ボタンを押さないのか。取材現場や利用者アンケートを精査すると、メルカリ受取評価されない理由は大きく4つの心理・環境パターンに集約されます。
第1に、Amazonや楽天市場などの「ワンウェイ型EC」に慣れきったユーザー層の認識ギャップです。一般のネット通販では荷物を受け取れば取引は終了するため、C2C特有の「受取評価をして初めて取引が完結する」という双方向プロトコル自体を失念しているケースが後を絶ちません。メルカリ総合研究所等の過去の購買動向調査でも、ライトユーザーほど「評価は任意の手続き」と誤認している傾向が指摘されています。
第2に、物理的な「未開封・未確認」の壁です。家族が代理で受け取った、あるいは仕事の都合で帰宅が深夜になり、ポスト投函されたパッケージを開封して動作確認や状態チェックを行う余裕がない状況です。特にアパレルや家電製品では、念入りに検品してから評価したいと考える慎重派ほど、結果としてアクションが遅れがちになります。
第3に、意図的な放置です。「思ったより状態が悪かったが、返品交渉するのも面倒」「挨拶がなかった出品者に対するささやかな不満」といったネガティブ感情を抱えた購入者が、あえて受取評価を放棄して事務局完了に委ねるケースです。メルカリの仕組み上、事務局が自動介入して完了した取引では双方に評価がつかないため、購入者連絡なし受取評価の放置は一種の「サイレントな抵抗」として機能してしまっている側面があります。