館内に足を踏み入れた瞬間、香ばしいバターの香りと出汁の効いた湯気が鼻腔をくすぐる。名物となっている全国うまいもの市や北海道物産展の開催日ともなれば、特設会場は歩くのも困難なほどの賑わいを見せる。
だが、人を惹きつけるのは単発のイベントだけではない。常設の食料品フロアそのものが、一般的なスーパーの枠組みを遥かに超えたクオリティを維持している。精肉売り場の職人が切り出すとちぎ和牛、豊洲直送の鮮魚、そして宇都宮が誇る名店餃子の冷凍パックまでが一堂に揃う。日々の食卓を少し贅沢にしたいという市民のささやかな欲望を、逃さず受け止める受け皿がここにある。