1980年代後半から90年代初頭にかけて、日本の芸能界は狂乱のバブル期の中にあった。その渦中で出会ったのが、若き日の藤あや子と木村一八だ。圧倒的な美貌と歌唱力で演歌界の新星として駆け上がっていた藤と、天才の血を引き継ぎながらも危うい魅力を放っていた木村。二人の距離が縮まるのに、時間はかからなかった。当時の週刊誌はこぞって二人の密会を報じ、世間は新しいビッグカップルの誕生に沸き立った。
火花が散るような恋だった、と当時の関係者は口を揃える。互いに惹かれ合うスピードは速く、周囲の制止など耳に入らないほどの熱量があったという。だが、その情熱が強すぎたがゆえに、周囲の環境との摩擦もまた大きくなっていった。