「ブルーライトをカットしても目の疲れは取れない」という言説が広まった背景には、国内外の主要な眼科学会による公式声明の存在があります。日本眼科学会をはじめとする眼科関連6団体が発表した見解や、アメリカ眼科学会(AAO)の臨床レポートにおいて、「デジタル端末から発せられるブルーライトが眼球に物理的な障害を与えるという明確な根拠はない」と明言されているためです。
長時間のスマホ利用で目がショボショボしたり奥が重くなったりする真の原因は、光の波長ではなく「眼球の使いすぎ」に起因します。
- まばたき回数の激減:通常1分間に約15〜20回ある瞬きが、画面を凝視することで約5〜6回(通常の3分の1以下)まで激減し、角膜表面が乾燥してドライアイを引き起こす。
- 毛様体筋のフリーズ:画面を至近距離(30cm未満)で見続けることで、ピント調節を担う毛様体筋が収縮し続け、筋疲労を起こす。
- 光量のエネルギー差:スマートフォンの画面から放射されるブルーライトの総エネルギー量は、直射日光(晴天時の屋外)と比較すると100分の1から1000分の1以下に過ぎない。
つまり、「ブルーライトカットのフィルムを貼ったから画面を何時間見ても目が疲れない」と考えるのは医学的に完全な誤解です。これが「スマホのブルーライトカットは意味がない」と専門家が口を揃える最大の理由です。