建設関連のQ&AサイトやSNS上では、実務経験の浅い担当者による誤った解釈が散見されます。法令違反や事故を防ぐために、以下の誤解を正しく認識する必要があります。
誤解1:「作業床があるものはすべて足場として申請すればよい」
型枠支保工の上部で型枠大工や鉄筋工が作業を行うため、「作業床がある=足場」と捉えて足場届出のみで済ませようとする誤りです。目的がスラブや梁の支持である以上、作業床が付属していても型枠支保工としての構造計算と届出が必須となります。
誤解2:「枠組足場(ビティ)なら支保工計算をしなくても頑丈だから大丈夫」
外部足場で多用される枠組足場を内部に組み、型枠を支える「枠組支保工(システム支保工)」として使用する工法は広く採用されています。しかし、枠組足場を支保工として用いる場合は、通常の外部足場とは異なる許容荷重基準(建枠1脚あたりの許容支持力など)を適用し、安衛則第242条に基づいた専用の構造計算を行わなければなりません。「枠組だから無計算で耐えられる」というのは危険な思い込みです。
誤解3:「型枠が硬化するまで人が立ち入らなければ主任者はいなくてもいい」
型枠支保工の組立て、解体時だけでなく、コンクリート打設中も作業主任者による監視と点検が法律で義務付けられています。打設中の異常なきしみ、支柱の傾き、ジャッキの緩みをリアルタイムで監視し、異常時には直ちに打設を中断して作業員を退避させる指揮系統がなければなりません。