フジテレビ視聴率はなぜ凋落したのか?三冠王からコア苦戦の真相

フジテレビ視聴率はなぜ凋落したのか?三冠王からコア苦戦の真相

フジテレビ視聴率はなぜ凋落したのか?三冠王からコア苦戦の真相の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でまとめました。

改編期を迎えるたびに大規模な刷新が発表されますが、SNSやネット掲示板におけるフジテレビ番組改編とネットの反応は冷ややかです。大手ネットコミュニティや知恵袋、X(旧Twitter)上に寄せられる視聴者の生々しい声を抽出・分析すると、共通する不満が浮き彫りになります。

「番組タイトルやタレントの顔ぶれを変えているだけで、企画の骨組みが20年前のバラエティと変わらない」
「若者向けを謳いながら、起用するタレントのイジり方やワイプの演出が完全に昭和・平成のノリ」
「ネットで炎上した話題をそのまま地上波でなぞるような情報番組ばかりで、独自取材の熱量を感じない」

現場の若手ディレクターからも、「上層部への企画プレゼンで通るのは、かつてヒットしたフォーマットの焼き直しばかり」という諦観の声が漏れ聞こえます。視聴者の感覚と局側の思惑のズレは埋まっていません。

一方で、フジテレビにとって唯一の希望の光とされているのが、見逃し配信TVer再生数と視聴率の逆転現象です。2022年の『silent』の歴史的大ヒット以降、フジテレビの制作陣は配信に特化した繊細な恋愛ドラマやサスペンスで高い配信再生数を叩き出しています。TVerのお気に入り登録者数や再生数ランキングでは常に上位に位置し、デジタル配信指標では民放トップ争いを繰り広げています。

しかし、ここには業界特有の構造的落とし穴が存在します。配信再生数がどれほど伸びても、現状のネット広告単価は地上波のタイム・スポット広告に比べて低く、1本数千万円におよぶ制作費を回収し切るには至りません。地上波のリアルタイム視聴率が壊滅したまま配信だけに依存するモデルは、局の経営基盤を支えるにはあまりに脆いのが現実です。

前田 葵
著者

前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。