通夜や葬儀の現場に参列する際、遺族にかける言葉は「短ければ短いほどよい」とされています。受付や遺族の前で長々と個人的な悲しみや思い出を語る行為は、長蛇の列を作らせ、心身ともに限界を迎えている遺族の体力を削る最大の非礼となります。
受付での挨拶は、以下の1フレーズと深々としたお辞儀だけで完璧に成立します。
「この度は、ご愁傷様でございます。心よりお悔やみ申し上げます」
口頭であっても、特に注意を払わなければならないのが「忌み言葉(いみことば)」の排除です。冠婚葬祭の現場で無意識に出てしまいがちな表現には、厳格なタブーが存在します。
・重ね言葉(不幸が重なることを連想させる表現):
「重ね重ね」「ますます」「たびたび」「しばしば」「くれぐれも」「次々」
※「くれぐれもお体をご自愛ください」はビジネスの常套句ですが、弔事では「どうぞお体を大切になさってください」と言い換えます。
・続き言葉・直接的表現(死を露骨に示す表現):
「死ぬ」「急死」「生存中」「四(死)」「九(苦)」
※「急死されたと伺い」ではなく「突然の悲報に接し」、「生きている頃」ではなく「ご生前」「お元気でいらした頃」と言い換えるのが最低限の礼儀です。