芸能人の怪我・事故最新の真相|なぜ防げぬか現場の闇と復帰動向

芸能人の怪我・事故最新の真相|なぜ防げぬか現場の闇と復帰動向

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テレビ番組のスタジオ収録や過酷なロケ現場において、なぜ事前の安全確認をすり抜けて重大事故が発生してしまうのでしょうか。民放キー局が発表する報告書を精査すると、そこには「形だけのシミュレーション」と「想定外への対応力欠如」という共通した欠陥が浮かび上がります。

典型的な事例として挙げられるのが、バラエティ番組での落下・転落事故です。過去には、バラエティ特番の「落とし穴」企画において、タレントの松本伊代氏がウレタンマットを敷き詰めたピットに落下した際、腰椎を圧迫骨折して全治約3カ月の重傷を負う事態が発生しました。制作側は「事前にスタッフによる安全検証を行っていた」と釈明しましたが、検証を行った成人男性スタッフと、小柄で筋肉量の異なる女性タレントとでは、着地時に骨格へかかる衝撃モーメントが根本から異なります。物理計算の甘さと、体格差を無視した検証実験の杜撰さが招いた結果でした。

さらに現場を追いつめるのが、「おいしい画(え)」を撮らなければならないという無言のプレッシャーです。バラエティ番組の安全管理を巡る取材に応じた中堅構成作家は、次のように現場の力学を証言しています。

「事前の台本や打ち合わせで『無理なら止めていい』と伝えていても、カメラが回り、共演者や大勢のスタッフに見つめられる現場で『怖いからできません』と拒否できる演者はまずいません。少しでもリアクションを大きく取ろうと無理に踏み込み、結果として想定外の着地や衝突に至る。現場のディレクターも、予定調和を崩したいあまり、危険シグナルを見過ごしてしまうのです」

このように、「過剰なリアクションを美徳とする演出文化」と「下請け制作会社に丸投げされる現場検証」が組み合わさった結果、防ぎ得たはずの重大事故が現在も不可避のトラップとして現場に残り続けています。

山田 真由
著者

山田 真由

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