心筋梗塞治療における国際的な指標として「Door to Balloon 90分以内(病院到着からカテーテルで血管を再開通させるまでの時間)」が広く知られています。心筋の完全壊死を防ぐためのリミットは発症から2時間以内がゴールデンタイムです。
明確な救急車呼ぶ基準胸痛および放散痛のラインは以下の通りです。
【直ちに119番通報すべき緊急事態】
・安静に座って深呼吸をしていても、左肩や胸の強い圧迫感・苦痛が20分以上持続している場合
・冷や汗、呼吸困難、顔面蒼白、強い嘔気、失神感を伴っている場合
この状況下で「夜間だから救急車を呼ぶのは申し訳ない」「家族が帰宅するまで待とう」と逡巡するのは極めて危険です。また、自力で自家用車を運転して病院へ向かうことも絶対に避けてください。移動途中に不整脈(心室細動)を起こして意識を消失し、重大な交通事故を招く恐れがあります。
119番通報を行えば、救急車内で心電図測定や酸素投与、除細動器(AED)のスタンバイが行われ、緊急冠動脈治療(PCI)が直ちに施行可能な専門病院へと直接搬送されます。迷ったときは「#7119(救急安心センター事業)」に電話する手もありますが、冷や汗を伴う20分以上の持続痛があるなら、躊躇せずダイレクトに119番をダイヤルすることが、後遺症なく社会復帰を果たすための決定的な分水嶺となります。