絵の具で肌色を作る黄金比率と混色テクニック|消えた理由と現在の呼称

絵の具で肌色を作る黄金比率と混色テクニック|消えた理由と現在の呼称

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人物イラストや肖像画で初心者が最も陥りやすい罠が、「肌色に黒(ブラック)を混ぜて影色を作る」という手法です。肌色に無彩色である黒を混色すると、塗料内部で彩度が急激に低下し、まるで皮膚が壊死したかのような灰色がかった泥濁りの色になってしまいます。

生きた人間のみずみずしさを損なわずに自然な陰影を演出するには、「色相(色味)をずらしながら明度を下げる」という混色理論の実践が欠かせません。

透明感のある美しい影を作るための具体的な配合パターンは以下の3通りです。

  • 暖色系のやわらかい影:ベースの肌色に「バーントシェンナ(赤褐色)」または「ローアンバー」を微量混色。自然な日陰や首元の落ち影に最適。
  • 透明感と血色感を両立する影:ベースの肌色に「キナクリドンバイオレット(紫)」や「クリムソンレーキ」を少量追加。頬の輪郭や目元の彫りを際立たせる。
  • 青空や冷たい光を反射する屋外の影:ベースの肌色に「ウルトラマリンブルー」をごく微量混色。光と影の温度差が生まれ、空気感のある劇的な立体感を演出。

色彩学上、光が当たっている部分(明部)が暖色系であれば、影となる部分(暗部)には補色関係にある寒色系の要素が反射光として現れます。影部分に青や紫のニュアンスをあえて差し込むことで、濁るどころか画面全体に鮮やかな透明感が立ち現れるのです。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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