上重アナのキャリアを語る上で避けて通れないのが、高校時代の伝説的な栄光と、アナウンサー人生を狂わせた2015年のスキャンダルです。
大阪の強豪・PL学園高校のエース投手として甲子園に臨んだ1998年夏、準々決勝で対戦したのが横浜高校の松坂大輔氏でした。延長17回に及ぶ死闘は高校野球史に残る名勝負として今なお語り継がれており、立教大学を経て日本テレビに入社した際も「松坂と投げ合った男」という唯一無二の肩書が強力な武器となりました。
入社後は『ズームイン!!サタデー』の総合司会などで好感度を獲得し、2015年春には日本テレビの看板朝番組『スッキリ!!』のメインMCに大抜擢されます。まさに局のエースとしての地位を確立した瞬間でした。しかし、就任直後に『週刊文春』が報じたスクープによって歯車が狂い始めます。
報道内容は、上重アナが有力支援者である大手靴小売「ABCマート」の創業者から、約1億7000万円にのぼる巨額の無利息融資を受けて都内の高級タワーマンションを購入していたこと、さらに同社会長の所有する高級外車を無償で使用していたというものでした。テレビ局員としてのコンプライアンス(利益供与)に明白に抵触する行為でした。
上重アナは『スッキリ!!』の生放送内で頭を下げて謝罪し、報道各社によると2015年9月までに融資額を全額返済したと公表されました。しかし世論の風当たりは収まらず、わずか1年後の2016年3月をもって『スッキリ!!』を無念の降板。この騒動以降、同局内でのキャリアは完全に暗転し、表舞台から姿を消す期間が長期化することになったのです。