じゃがたらいもの語源と歴史の真相|オランダ船が運んだ食卓革命

じゃがたらいもの語源と歴史の真相|オランダ船が運んだ食卓革命

じゃがたらいもの語源と歴史の真相|オランダ船が運んだ食卓革命の最新情報をお届けします。最新トレンドが詰まっています。

Q1:「じゃがたらいも」と現在の「ジャガイモ」は、植物として全く同じものですか?
A1:植物分類学上はどちらも同じナス科ナス属の「Solanum tuberosum」です。ただし、江戸時代に伝来した当時の在来種は凹凸が深く小ぶりな原種に近い形態でした。現在流通しているジャガイモは、明治期以降に欧米から導入された「男爵いも」や「メークイン」、近代の日本の農業試験場で品種改良された新品種であり、食味や収量は大幅に進化しています。

Q2:ジャガイモを「馬鈴薯(ばれいしょ)」と呼ぶのはなぜですか?
A2:江戸時代の本草学者・小野蘭山が、中国の本草書に記載されていた「馬の首につける鈴に似た芋」である馬鈴薯をジャガイモのことであると誤認・同定して紹介した学術名が定着したためです。現在でも農林水産省の公的統計や種苗行政、加工業界などでは正式名称として「馬鈴薯」が使われています。

Q3:なぜサツマイモよりもジャガイモの普及が遅れたのですか?
A3:江戸幕府の享保の改革において、青木昆陽の建言により温暖な関東以西で栽培しやすいサツマイモが国策として強力に推進されたのに対し、ジャガイモは冷涼な気候を好むため暖地での栽培に適さなかったことが大きな要因です。また、芽の毒(ソラニン)による中毒事故の警戒感も普及を遅らせる一因となりました。

Q4:ジャガイモの芽に毒があるのはなぜですか?
A4:ジャガイモの芽や緑化した皮には、ソラニンやチャコニンといった天然毒素(ステロイドアルカロイド配糖体)が含まれています。これは植物が害虫や菌類、草食動物などの外敵から自らを守るための生体防御物質です。多量に摂取すると吐き気、下痢、腹痛、頭痛などの食中毒症状を引き起こすため、調理時には芽を根元からえぐり取り、緑色の皮を厚く剥く必要があります。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。