休刊から年数が経過した現在でも、SNSやネット掲示板では定期的に「ロードショーが復刊するらしい」「別冊で復活した」という噂が飛び交います。このロードショー復刊の真相について、編集部が公式発表および出版流通の現状を追跡調査したところ、いくつかの事実誤認が混ざり合っていることが判明しました。
まず客観的事実として、集英社から月刊の定期刊行物としての『ロードショー』が紙の雑誌で復刊した事実はありません。ではなぜ、このような噂が定期的に再浮上するのでしょうか。理由は主に3つ存在します。
- Webメディアや特別ポータルへの名称活用:休刊後、集英社は映画情報ポータルやWeb特集などで「ROADSHOW」のブランド名やロゴを限定的に活用した事例がありました。これをネットユーザーが「雑誌の復活」と混同して拡散したケースが見られます。
- 追悼企画や単発ムックの発売:名優の逝去時や、80年代レトロカルチャーが再評価されるタイミングで、過去の『ロードショー』の資産や写真アーカイブを活用した「特別追悼ムック」や「80年代映画大特集号」が集英社や関連レーベルから不定期に刊行されたことです。
- 映画興行用語「ロードショー」との混同:新作映画が単館または主要劇場で先行公開される興行形態そのものを指す「ロードショー公開」という言葉がニュース等で使われる際、雑誌の動向と誤読されるアルゴリズム上の誤検知が起因しています。
現在、集英社の出版戦略はコミックおよびデジタル配信プラットフォームへ大きくシフトしており、採算面や流通コストの観点からも、かつてのような全盛期の月刊洋画専門誌を紙媒体で定期刊行することは極めて現実的ではないのが出版界の共通見解です。