生理予定日前後の女性を最も悩ませるのが、「月経前症候群(PMS)と妊娠超初期の症状が極めて似通っている」という現実です。どちらもプロゲステロンの影響を強く受けるため、胸の張り、腰痛、眠気、気分の落ち込みといった主観的な症状だけでは判別がつきません。しかし、身体が発する微細なバイオマーカーを丁寧に見極めることで、両者には明確な差異が浮かび上がってきます。
最大の鑑別点は基礎体温の推移です。月経前の場合、プロゲステロンの分泌低下に伴い、生理予定日の1〜2日前から体温が急降下して低温期へと移行します。対して妊娠が成立している場合、黄体が刺激され続けるため、高温期が16日〜21日以上途切れることなく継続します。37℃前後の微熱感や悪寒のような感覚を伴う場合、妊娠の可能性が飛躍的に高まります。
次に見るべきは「おりものの性状」です。通常、生理前のおりものは白濁して粘り気が強く、排卵期を過ぎると分泌量が減少していく傾向にあります。ところが妊娠4週目に入ると、エストロゲンの作用によって頸管粘液の分泌が活発化し、「無色透明から乳白色で、サラサラとした水っぽいおりもの」へと変化し、下着を湿らせるほど量が増加するケースが多く報告されています。