ネパール食材店がなぜ増えたのか、その理由は複合的な社会構造の変化にあります。出入国在留管理統計によれば、日本国内に暮らす在日ネパール人の人口は年々右肩上がりで推移しており、2020年代半ばには約18万人規模に達しました。留学生やIT技術者、そして「インネパ店(インド・ネパール料理店)」で働くコックなど、日本に生活基盤を置くネパール人が急増したことが最大の要因です。
彼らにとって食材店は、単なるスーパーにとどまりません。母国の最新情報を交換したり、国際送金サービスや格安SIMの契約を行ったりする生活インフラ兼コミュニティハブとしての役割を担っています。さらに、コロナ禍以降の内食ブームやスパイスカレー熱の定着により、現地のプロ向け卸問屋が一般消費者向けの小売りへ販路を拡大したことも、出店ラッシュに拍車をかけました。