このユニークな姿をアートの域まで昇華させた第一人者といえば、写真家の山本正義氏だ。彼が撮影する猫たちは、単に立っているだけでなく、まるで感情を持った人間のように表情豊かな一瞬を切り取られている。
山本氏によれば、撮影の秘訣は「決して急がず、猫の視線と同じ高さでじっと待つこと」だという。強引にカメラを向けるのではなく、猫が周囲の環境に馴染み、ふと立ち上がる一瞬の緊張緩和と集中力を逃さずにシャッターを切る。何時間も屈み込みながら地面に這いつくばる過酷な粘り勝ちこそが、世界中を魅了する奇跡の一片を生み出している。