大洗〜苫小牧航路を検討する際、初心者が最も混乱するのがさんふらわあ夕方便深夜便違いです。両者は単に出航時刻が異なるだけでなく、投入されている船舶のコンセプト自体が根本的に異なります。
夕方便に就航する「さんふらわあ さっぽろ」「さんふらわあ ふらの」は、豪華な旅客フェリー仕様です。3層吹き抜けのアトリウム、大海原を眺めながら入浴できる展望大浴場、そしてさんふらわあ船内レストランバイキングを備えています。夕食・朝食のビュッフェでは北海道や茨城の旬の食材を使った多彩な料理が並び、船旅そのものをレジャーとして満喫できる設計です。出航が19時台、到着が翌日昼過ぎの13時台となるため、下船後に道央や富良野、道東方面へ向けてゆとりを持って移動を開始できます。
対照的に、深夜便(「さんふらわあ しれとこ」「さんふらわあ だいせつ」)は、物流トラックの輸送を主眼に置いた貨客船仕様です。船内にフルサービスのレストランはなく、豊富な冷凍食品の自販機と電子レンジ、給湯器が並ぶイートインスペースが中心となります。深夜1時台に出航して夜20時前に到着するスケジュールは、金曜の仕事終わりに車を走らせて乗船できるという大きなメリットがある一方、船内でのエンタメ要素は最小限です。「静かに眠り、純粋な移動手段として割り切る」スタイルの旅に適しています。