オストワルト法の反応式を完全攻略!丸暗記ゼロの合体式裏技

オストワルト法の反応式を完全攻略!丸暗記ゼロの合体式裏技

話題沸騰中の オストワルト法の反応式を完全攻略!丸暗記ゼロの合体式裏技について、多角的な視点をご紹介しています。

大手予備校の模擬試験データや質問コミュニティの傾向を分析すると、オストワルト法に関連する問題で最も正答率が落ち込むのは、化学反応式の穴埋めではなく量的関係を問う計算問題です。

典型的な出題例として、「標準状態で一定体積のアンモニアから、質量パーセント濃度63%の硝酸水溶液を何キログラム製造できるか」という形式が挙げられます。ここで不慣れな学習者は、第1段階で生成した$\text{NO}$の物質量を計算し、それを第2段階に代入して$\text{NO}_2$を求め、さらに第3段階で得られる$\text{HNO}_3$を算出しようと試みます。その結果、第3段階で副生する$\text{NO}$のリサイクル分を見落とし、収支計算の泥沼に足を取られてしまいます。

しかし、先ほど導出した全体の合体式「$\text{NH}_3 + 2\text{O}_2 \rightarrow \text{HNO}_3 + \text{H}_2\text{O}$」の真価は、まさにこの計算問題で発揮されます。

途中でどれほど気体が循環していようと、オストワルト法のシステム全体に外部から損失(ロス)がない限り、「原料の$\text{NH}_3$ 1molから最終的に$\text{HNO}_3$ 1molが得られる」というモル比は1対1で不変です。

たとえば、硝酸の分子量はちょうど「63」です。そのため、濃度63%の硝酸水溶液100g中には、純粋な$\text{HNO}_3$が63g(すなわち1.0mol)含まれています。これを製造するために必要なアンモニアは、全体式を見れば一目瞭然で1.0mol(標準状態で22.4L)となります。途中の3つの段階を個別に追う必要は一切なく、原料と目的物質のモル比をダイレクトに結ぶだけで、わずか2行の計算式で正解に到達できます。

一方で、受験テクニックとして昔から親しまれている語呂合わせの扱いには注意が必要です。代表的なものとして、第1段階の係数(4, 5, 4, 6)を覚える「借金(Pt)して仕事(4, 5)死闘(4, 6)」「シゴロク、シゴロ」などが知られています。暗記の初動負荷を下げるツールとしては一定の有用性があるものの、語呂合わせだけに頼る学習には明白なリスクが存在します。

「係数の数字だけを覚えていて、どの物質の係数かわからなくなった」「第3段階の式と混同してしまった」という相談は、入試直前期の受験相談でも頻発します。語呂合わせはあくまで最終確認の補助輪に過ぎません。原子の収支バランスを論理的に組み立てられる思考力を土台に据えることこそが、本番のプレッシャー下でブレない確固たる得点力をもたらします。

山田 真由
著者

山田 真由

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