透明度の高い汁と豊かな風味を両立させるためには、二つの基本動作を厳守する必要があります。まずは、出汁の雑味を出さない失敗しないお雑煮の出汁の取り方、そして肉の脂やアクを汁に溶け込ませない鶏肉と角餅のお雑煮レシピの実践工程です。
日々の調理で慌ただしい正月でも確実に再現できる、醤油仕立てのお雑煮簡単レシピを順を追って解説します。
1. 濁りを防ぐ一番出汁の抽出法
- 鍋に水600mlと昆布10gを入れ、約30分〜1時間浸水させておく。
- 極弱火にかけ、約10分かけてじっくり60度〜65度まで温度を上げる。小さな気泡が鍋底から立ち始めたら、沸騰直前で昆布を引き上げる。
- 鍋の火を強めて沸騰させ、一度沸騰したら火を止めて80度〜85度程度まで少し落ち着かせる。
- 削り節(鰹節)15g〜20gを一気に入れ、箸で押さえずに自然に沈むのを1分〜2分待つ。
- 清潔な布巾や厚手のキッチンペーパーを敷いたザルで、静かに漉す。このとき、絶対に鰹節を絞らないことが澄んだ出汁を得る鉄則。
2. 具材の下処理と組み立て手順
- 鶏肉の霜降り: 一口大に切った鶏もも肉に熱湯を回しかけ、表面が白くなったらすぐに冷水にとる。表面のぬめり、余分な脂肪、血の塊を指先で優しく洗い流す。この一手間で汁の濁りと臭みが完全に遮断される。
- 小松菜の別茹で: 小松菜は汁と一緒に煮込まず、塩少々を加えた熱湯で硬めに茹でて冷水にとり、3cm幅に切って水気を絞っておく。シュウ酸によるアクと汁の変色を防ぐため、器に盛る直前まで別にしておく。
- 煮込み: 鍋に抽出した出汁400mlと下処理済みの鶏肉、薄切りにした人参、椎茸を入れて中火にかける。アクを丁寧にすくい取り、具材に火が通ったら、薄口醤油大さじ1、みりん小さじ1、酒小さじ1、塩ひとつまみを加える。
- 盛り付け: お椀の底に焼いた角餅を据え、鶏肉、人参、椎茸、鳴門巻き、小松菜を彩りよく立体的に配置する。最後に沸き立つ直前の熱い汁を静かに注ぎ、結び三つ葉や削ぎ柚子を添える。