この楽曲がさらに大きな社会的うねりとなった背景には、フジテレビ系列で放送され話題をさらったドラマ『新宿野戦病院』との強力なタイアップが存在する。宮藤官九郎が描く歌舞伎町の混沌、欲望、傷だらけの人間模様。そのエンディングで流れ出す「ルル」のイントロは、ドラマの持つカオスな熱量とあまりにも完璧にシンクロしていた。
歌舞伎町という街は、善と悪、救済と見捨てられる痛みが交錯する場所だ。「ルル」の歌詞に散りばめられた不条理さや救いのなさは、画面の中で喘ぐ登場人物たちの叫びそのもの。ドラマの余韻を容赦なく叩き潰し、同時に深々と寄り添う。この劇的な演出が、視聴者の心を激しく揺さぶったのは間違いない。