結婚式にゲストとして参列する際、招待状に「ブラックタイ」等の明確な指定がない限り、一般ゲストがブラックタキシードを着用して出席することは控えるのが日本の一般的なマナーです。主役である新郎と同格以上になってしまう「ドレスコードの逆転」を防ぐためです。ゲストは略礼装であるブラックスーツや、ダークネイビー・チャコールグレーのダークスーツにシルバータイを合わせるのが最も品格ある立ち振る舞いとされます。
一方、格式あるパーティーや夜の披露宴でタキシードを正しく着用する際には、小物合わせに厳密な決まりがあります。
- 蝶ネクタイとカマーバンドの付け方:蝶ネクタイ(ボウタイ)は拝絹と同じ黒のシルク素材を選びます。お腹周りに巻くカマーバンドのヒダは必ず「上向き(上開き)」で装着します。これはかつてオペラ鑑賞の際にチケットの半券やコインをヒダに挟んでいた名残であり、下向きに装着するとマナー違反となります。
- シャツの仕様:襟は立ち襟のウィングカラー、またはフォーマル用のレギュラーカラーを用います。胸元にプリーツ(ひだ胸)が施され、袖口はダブルカフスにカフリンクスを通すのが正式です。
- 足元:靴は装飾のない「エナメル(パテントレザー)のプレーントゥ」、またはオペラパンプスを合わせます。黒のシルクまたは薄手ウールのロングホーズ(膝下丈の靴下)を着用し、着席時に素肌を見せない配慮が不可欠です。