総監督を務めた庵野秀明は、従来のSFアニメやメカアニメが積み上げてきたお約束を解体し、再構築することに長けたクリエイターだ。ロボットが起動すれば勝つ、合体すれば無敵という従来の王道パターンをあえて崩し、カタルシスの直後に絶望を叩きつける手法は、当時のアニメーション産業に強烈な衝撃を与えた。
後に庵野率いる株式会社カラーが手がけた新劇場版シリーズでも、この演出哲学は色濃く引き継がれている。「安心させた瞬間に足元をすくう」というサスペンスの基本技法を、たった一言のセリフと数フレームのカット割りで完璧に表現した技量こそ、今なお世界中のクリエイターから称賛される理由だ。