審査対象となる裁判官の姿勢を見極める上で、過去に担当した大法廷・小法廷の主要判決を振り返る作業は極めて効果的です。最高裁の判断一つで、社会のルールや法整備の優先順位が劇的に変動します。
近年の代表例として挙げられるのが、夫婦別姓訴訟の判断です。民法750条の夫婦同姓規定を合憲とした過去の判断に対し、裁判官ごとに「法改正は国会の裁量に委ねるべき」とする合憲意見と、「現行規定は個人の尊厳を害し違憲である」とする反対意見に真っ二つに割れました。個々の裁判官がどちらの立場に署名したかは、家族観や人権感覚を測る決定的な指標となっています。
さらに、国政選挙における「一票の格差」訴訟、性同一性障害特例法の要件をめぐる違憲判断、SNS上の誹謗中傷とプライバシー保護の境界線をめぐる損害賠償判例など、時代を画する重要判決の数々が蓄積されています。これらの過去の重要判決一覧を事前に確認し、どの裁判官がどの意見を表明したのかを照らし合わせることが、確かな投票行動につながります。