かつてNHKホール前の大名行列として風物詩となっていたNHKホール 入場整理券(紙の引き換えハガキ)は、不正転売対策の一環として姿を消しました。現在ではすべてデジタルチケットによる座席指定へと刷新されています。これに伴い、応募の手軽さが増した一方で、競争率は一段と過熱しています。
過去に公表された応募総数データを検証すると、往復はがき時代から応募総数は数十万通から100万通規模で推移しており、客席数約3,000席(ステージ設営や機材配置により実際の一般開放席はさらに減少)に対して、NHK紅白歌合戦 当選倍率は数百倍から1,000倍を超えるのが通例です。デジタル化以降は複数枚送付による確率操作が封じられたため、「1世帯1枠」の純粋な激突となっています。
現場を長年取材してきた関係者からは、「かつてのような徹夜の座席争奪戦が消えたことで秩序は保たれたが、不正転売に対するNHKの警戒度は年々研ぎ澄まされている」との証言が聞かれます。過去の来場者手記でも『入場口で顔写真付き身分証と電子チケットの画面を端末で一人ひとり照合され、スタッフの視線は非常に鋭かった。同伴者の身分証に不備があった前の組が別室へ誘導されているのを見て背筋が凍った』と語られており、完全デジタル化の裏には徹底した規律が敷かれています。