警察庁もまた、ネット上の悪質な誹謗中傷やデマ拡散に対する取り締まりを急速に強化してきた。発信者情報開示請求の手続きが大幅に簡略化された法改正は、まさにこの一連の事件が契機となったと言っても過言ではない。匿名(アノニマス)の壁に守られていると信じ込んでいた中傷者たちが、相次いで特定され法的処罰を受ける事例が急増している。
だが、プラットフォームを支配するアルゴリズムの課題は根深い。怒りや憎悪を煽るコンテンツほど拡散されやすい仕組みの中で、Webメディアはどう倫理観を保つべきなのか。アクセス数の誘惑に負けた過激な見出しや裏付けのない記事が、いかに簡単に個人の人権を破壊するか。業界全体に課された倫理の再構築は、今なお途上にある。