映画『ちょっと思い出しただけ』の主題歌として制作された『ナイトオンザプラネット』は、クリープハイプの音楽的進化を象徴する作品となった。チルなビートと、どこか煙に巻くような脱力感のあるメロディ。かつてのヒステリックなシャウトとは一線を画す、大人の深みと余白を感じさせるアレンジだ。
過去の記憶や過ぎ去った恋を無理に昇華させるのではなく、ただ思い出としてそこに置いておく。そんな静かな諦念と愛おしさが混ざり合った世界観は、バンドが年齢とキャリアを重ねる中で手に入れた新たな武器と言えるだろう。時代の流行が目まぐるしく変化する中でも、彼らが常に脱皮し続けている証拠でもある。