桑野信義さんの壮絶な闘病記は、2020年秋の検査から始まりました。体調不良を感じて受診したところ、発見されたのはすでにリンパ節にまで転移していた大腸がん(ステージ3b)という深刻な診断でした。突然の宣告に本人も大きなショックを受けましたが、「生きることを諦めない」と強く決意し、治療に立ち向かうことになります。
2021年2月には約14時間に及ぶ大手術を受け、腫瘍と周囲のリンパ節を切除。一時的に人工肛門(ストマ)を造設する生活を余儀なくされました。その後も再発を防ぐための抗がん剤治療が続きましたが、倦怠感や手足の強いしびれといった重い副作用に苦しむ日々が続きました。
しかし、本人の強い意志と医療スタッフの支援、そして家族の支えにより、2022年春にはストマ閉鎖手術に成功。定期的なCT検査や内視鏡検査をクリアし続け、術後5年の観察期間を迎えた現在、医学的にも再発リスクが大幅に低下した実質的な寛解状態を維持しています。「がんばりすぎない、でも諦めない」という独自のスタンスで病魔に打ち勝った経緯は、多くの患者にとっての道標となっています。