劇的な変化の萌芽は、Netflixで手がけたドラマシリーズ『阿修羅のごとく』の現場にも色濃く表れていた。昭和の時代背景と女性たちの複雑な心理描写を現代の視点で大胆に再構築した同作は、従来の映画制作のフォーマットを軽々と飛び越え、配信という新しいメディアだからこそ可能な密度とテンポ感を見事に提示してみせた。
大画面のスクリーンから個人のデバイスまで、鑑賞環境が劇的に変化する中で、ストーリーテリングの精度はむしろ研ぎ澄まされている。配信作品で得た自由な表現手法と映像表現の試みは、間違いなく次の映画作品の血肉となっている。