契約書の製本テープは白と黒どちら?失敗ゼロの貼り方と契印マナー

契約書の製本テープは白と黒どちら?失敗ゼロの貼り方と契印マナー

契約書の製本テープは白と黒どちら?失敗ゼロの貼り方と契印マナーとはどんな影響があるのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。

オフィスのキャビネットを開けると、必ずといっていいほど並んでいる黒い製本テープと白い製本テープ。日常の報告書やマニュアル作成の感覚で「黒のほうが重厚感があって高級そうに見える」と安易に選択してしまうビジネスパーソンが後を絶ちません。しかし、法務実務において契約書に黒テープを使用することは、明確な理由から避けるべき悪手とされています。

法律上、製本テープの色に関する明文規定は存在しません。極論を言えば赤や緑であっても契約自体の成立要件には直接影響しません。それでも契約書製本テープ白が推奨される理由は、テープの表面に押印する「契印(けいいん)」の朱肉を鮮明に定着させ、文書の一体性を法的に証明するためです。

一般的な黒の製本テープは、表面に凹凸のあるクロス素材や樹脂コーティングが施されており、朱肉の油分を弾いてしまいます。結果として印影がかすれたり、触れただけで文字が擦れて判読不能になったりします。これに対し、文具メーカー各社が「契約書割印用」として販売している白色テープは、表面に特殊加工を施した和紙や上質紙、不織布系マテリアルを採用しており、朱肉が素早く浸透して乾きやすい構造になっています。

契約書製本テープ白黒の違いを整理すると、黒テープは企画書や決算報告書など「押印を伴わない一般的な製本用」、白テープは「印影による偽造・改ざん防止が必須となる公的・法的文書用」という厳格な住み分けが確立されています。黒テープの表面に無理やり朱肉を押して不鮮明な印影を放置することは、自ら「文書の改ざん耐性を放棄している」と取引先に公言しているようなものであり、ビジネスマナーとしても極めて軽率と受け止められます。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。