甲殻類アレルギーの臨床像は、食後数分から2時間以内に現れる即時型反応が主流です。初期は口腔内の違和感(イガイガ感、唇の腫れ)や皮膚の蕁麻疹・強い痒みから始まり、重症化すると複数臓器に同時多発的な症状が波及します。
エビとカニは同じ十脚目に属し共通のアレルゲン(トロポミオシン)を有しますが、エビ特有のアレルゲン(アルギニンキナーゼやミオシン軽鎖など)も存在するため、「エビには激しく反応するがカニは軽微」といった抗原性の差異が生じる事例も確認されています。
最も警戒すべきは、急激に血圧が低下して意識障害に陥るアナフィラキシーショックです。皮膚症状に加えて「ヒューヒュー・ゼーゼーという喘鳴(ぜんめい)」「声のかすれ」「冷や汗や強い倦怠感」「激しい腹痛・嘔吐」が現れた場合、生体防御の限界を超えた超緊急事態と判断しなければなりません。