現在でこそ主要作品のキャスティング会議で頻繁に名が挙がる存在となったが、ここに至る道のりは決して平坦ではなかった。彼女の所属芸能事務所で長年マネージメントに携わる関係者は、オーディションに落ち続けた時期の記憶をこう回想する。「結果が出ない日々が続いても、彼女は一度も誰かのせいにしなかった。現場の端役であっても、与えられた役の背景を何冊ものノートに書き込んで準備してくるんです」。
カメラが回っていない場所で見せる誠実な立ち振る舞いも、現場のスタッフ間では有名な話だ。現場に入れば新人スタッフにも気さくに声をかけ、長時間の撮影でも集中力を途切れさせない。この泥臭いまでのプロ意識こそが、業界内で信頼を獲得していった最大の原動力といえる。