同じパーカーという衣服であっても、キャラクターの性別や体格によって作画のアプローチは根底から異なります。男女の体型差を無視して同じ型紙感覚で描いてしまうと、意図した可愛らしさや骨太な格好良さが相殺されてしまいます。
まず、昨今トレンドとして定着しているパーカー女子イラストにおいては、華奢な骨格を強調するコントラストが生命線です。特に絶大な支持を集めるオーバーサイズパーカーイラストでは、肩幅のラインを実際の肩口よりも5〜10cmほど下に落とす「ドロップショルダー」を意識します。肩の骨張りを布の丸みで包み込み、鎖骨周りをゆったり見せることで、衣服に包まれているような愛らしさが強調されます。
さらに王道表現である萌え袖イラスト描き方では、袖口のリブが手の甲を半分以上覆う作画が基本となります。ここで重要なのは、布が単に伸びているのではなく、手首のリブ部分で一度キュッと絞られ、その上に溜まった腕の生地が重力で「ポテッ」と垂れ下がっている表現です。親指の付け根付近からわずかに指先を覗かせることで、あどけなさとシルエットの美しさが両立します。
一方、パーカー男子イラストを魅力的に描くためには、生地越しに透けて見える骨格の硬質なラインが決め手になります。男性の場合、僧帽筋から鎖骨、肩峰(けんぽう)にかけての厚みがあるため、フードの立ち上がりが首元で横に広がらず、しっかりと上方向に持ち上がります。また、胸板の厚みによってフロント部分に前下がりのテンションがかかり、脇下からみぞおちへ向けてシャープな斜めのシワが走りやすくなります。オーバーサイズを着せる場合でも、肩の角を残し、腕の筋肉による直線的なシルエットを意識することで、甘くなりすぎずストリート感のある引き締まった印象を演出できます。