オレンジのカット技法をマスターする上で外せない3つの基本技術について、具体的な手順と失敗しないポイントを解説します。
1. 定番の「オレンジ スマイルカット」と食べやすさを高めるひと手間
口角が上がった笑顔に見えることから名付けられたスマイルカットは、柑橘類を最もバランスよく味わえる王道の切り方です。特に甘みが強くジューシーなネーブルオレンジの切り方としても最適です。
手順はまず、オレンジを縦半分(ヘタと底を結ぶ軸に沿って)にカットします。切り分けた半球をさらに縦に2等分、4等分へと切り進め、合計8等分のくし形を作ります。ここからがプロの仕上がりを生むポイントです。芯にあたる白いスジ部分を薄く削ぎ落とし、果肉と皮の境目に包丁の刃を左右から2/3程度入れておくことで、食べる際に指で皮を反らすだけで果肉がスルリと外れ、果汁をこぼさずに口へ運べます。
2. レストラン仕様の「オレンジ カルチェ(房取り)」と薄皮のむき方
フランス料理で「カルチェ(quartier)」と呼ばれる房取りは、薄皮(じょうのう膜)を完全に取り除き、果肉のピュアな食感と甘みだけを抽出する高度なテクニックです。ホテルやレストランのデザートで採用されるオレンジ 薄皮のむき方の標準技法です。
まず上下の皮を果肉がわずかに見える深さまで切り落とし、オレンジを立てて置きます。包丁のカーブを果実の丸みに沿わせるように動かし、外皮と白いワタ(アルベド)を一気に削ぎ落とします。丸裸になった果肉の薄皮と薄皮の間に、中心軸に向かってV字型に包丁を入れることで、一切の薄皮を含まない美しい三日月形の果肉が1房ずつ綺麗に取り出せます。残った薄皮の芯をぎゅっと絞れば、無駄なくフレッシュな果汁も抽出できます。
3. 断面の幾何学模様が映える「オレンジ 輪切り」と皮の剥き方
紅茶へのトッピングや焼き菓子、サラダのアクセントとして重宝されるのがオレンジ 輪切りです。輪切りにする際は、ヘタを横に向けて置き、繊維に対して直角に刃を入れていきます。厚さは用途に応じて調整し、ドライフルーツやドリンク用なら3〜5mm、肉料理への添え物なら7〜10mmが適しています。
輪切りにした後に外周の皮を外したい場合は、カットした円周に沿ってペティナイフを回し入れるか、あらかじめ皮を剥いた状態の円柱形を作ってからスライスすると、断面の崩れを防ぐことができます。