今井達也が球界を代表する支配的投手にステップアップした最大の要因は、出力の向上と再現性の両立にあります。高校時代から定評のあった球威はプロ入り後にさらに研ぎ澄まされ、自己最速159km/hを記録するストレートは球界随一のスピン量を誇ります。
飛躍を支える指標として特筆すべきが、驚異的な奪三振率(K/9)の高さです。イニング数を大幅に上回る三振を量産する背景には、代名詞である切れ味鋭いスライダーに加え、ブレーキの効いたチェンジアップの精度向上が挙げられます。打者からすれば、150km/h後半の直球に意識を置かざるを得ない状況で鋭く変化するボールを見極めるのは極めて困難です。
この劇的な覚醒理由について専門家が口を揃えるのが、投球フォームの最適化です。かつては見られた腕の振りのブレや重心移動の不安定さを解消し、テイクバックからリリースにかけてのエネルギーロスを徹底的に排除。下半身主導のダイナミックかつ再現性の高いフォームを確立したことで、球威を落とさずにコマンド能力を引き上げることに成功しました。