世界に目を向ければ、アメリカをはじめとする多くの国や地域で大麻の合法化・非犯罪化が進んでいる。ヒップホップカルチャーにおいて、大麻に関するリリックは日常茶飯事であり、アーティストがそれによって逮捕され、キャリアを完全に絶たれるようなケースは稀だ。このグローバルスタンダードと、日本の極めて厳格な「ゼロ・トレランス」政策との間には、巨大な溝が存在する。
日本のアーティストが海外のフェスやプレイリストで注目を集める一方で、国内の法制度によってその翼をもぎ取られる。この構造的なギャップは、日本のヒップホップが世界へ飛躍する上での最大の障壁ともなっている。ガラパゴス化する日本の法秩序と、グローバルなカルチャーの衝突は、今後さらに深刻化するだろう。