物語の終盤、テルコが辿り着く心境は、一般的なハッピーエンドともバッドエンドとも異なる異彩を放っている。彼女は悲劇のヒロインとして泣き寝入りするのではなく、ある種開き直った「狂気的な決意」へと至る。
「マモルになりたい」という彼女の願いは、相手を所有することすら諦め、相手そのものと同化しようとする究極の執着だ。そこには、奪われるものも失うものもない「愛する側の無敵感」すら漂っている。自分を滅ぼしてまで誰かを愛し続けることが、果たして救いなのか地獄なのか。観客にその答えを委ねる姿勢こそが、この作品が時代を超えて語り継がれる最大の理由である。